皆さん、いかがお過ごしでしょうか?
最近は急に豪雨になったり、連続で台風が起こったりと何かと天気予報は見逃せないですね
今日は建築においてあまり馴染みの少ない職種の左官さんについてお話します
まずは左官の歴史・語源や由来・左官の仕事について
■左官(さかん)とは、建物の壁や床、土塀などを、こてを使って塗り仕上げる仕事、またそれを専門とする職種のこと。
「しゃかん」ともいうこともある
■縄文時代から存在した「左官」
左官の起源は、縄文時代にまで遡るとされています。縄文時代の住居は竪穴式住居でした。竪穴式住居の壁は、
土を団子の様に丸め積み重ねた土塀(どべい)と言われるものでした。作業は素手で、もちろん『左官』という職名はありません。
■そもそも、なんで「左官」っていうの?~左官の語源~
1.官職として与えられた・・・という説
2.大工を右官と呼んでいたから・・・という説
3.古代の階級の名残り・・・という説 があります
■現代の「左官職人」が行う工事とは?
現代の左官職人の主な工事は、建物の下地作りです。内装・外装を問わず、コンクリートの表面を平滑にする作業(ならし)や、
塗装・タイル張り仕上げの下地作りなどを手掛けています。
現代の左官で使われている材料は、漆喰に珪藻土、砂、モルタルなどさまざまです。
■左官こて
「鏝(コテ)」とは、左官工事において土やモルタル、プラスタ、漆喰などの壁材を塗るための道具で、素材や形状などが異なる、さまざまな鏝が存在します
種類がたくさんあります。ここでは少しだけご紹介します
奈良時代には仏教や技術が唐から伝わってきました。左官鏝はこの時持ち込まれたものだと言われています。
この時代に建てられた寺院の壁は、鏝によって土壁や漆喰が施工されています。
■左官が花形職種だった江戸時代
江戸時代の三大花形と言えば『左官』『大工』『鳶(火消し)』です。 粋でいなせな仕事をしていたことから華の三職と言われ大変人気の職種だった様です。
■鏝絵(こてえ)
こて絵(こてえ、鏝絵)とは、日本で発展した漆喰を用いて作られるレリーフのこと。 左官職人がこて(左官ごて)で仕上げていくことから名がついた。
題材は福を招く物語、花鳥風月が中心であり、着色された漆喰を用いて極彩色で表現される
これは財を成した豪商や網元が母屋や土蔵を改築する際、富の象徴として外壁の装飾に盛んに用いられたから。と言われています
こて絵は、左官が壁を塗るこてで絵を描いたもので、漆喰装飾の一技法。古くは高松塚古墳、法隆寺の金堂の壁画にあり歴史は古い。
また天平年間の立体塑にも見られる。具体的には小さなこてを焼いて、それによって紙または板を焦がして描く。焼き絵、鉄筆ともいう。
木で心柱を作り、その外側に荒土や白土にすさ糊を混ぜた材料で作るのがこて絵の源流。 漆喰は、貝殻と木炭を重ねて焼いた灰で作る。
■技法・色等
顔料として土や岩、焼いた貝殻を粉末にし、黒はまつやロウなどのスス、また墨を砕いたものであったりといろいろ工夫がみられた。
当時顔料の色数は次の6色のみだった。
赤→紅 = 弁柄 or 紅殻・ベンガラ(オランダ語:Bengala)酸化鉄系顔料
朱色→朱丹(に、たん)、朱砂(しゅさ)や辰砂(しんさ)等の天然で得られる硫化水銀の赤色顔料。
青色→キンベル、外国製の酸化コバルト、キングオブブルー
浅黄色→キンベルに漆喰を増量して混ぜる 緑がかった薄いあい色
黄色→黄土
黒、ねずみ色→木墨、松煙 スス
もっとご紹介したいのはやまやまですが、ネタが尽きてしまうので、この辺りで・・・・
積算の濱地でしたーー
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